北の木工機械屋さん

北海道から世界を駆けるコーエキ社長のブログ  仕事のことからプライベートまで何でも記録しよう!

カテゴリ: 海外のこと

イタリアの機械展に行ってきました。コロナ禍で延期に延期を重ねてようやく開催を迎えました。

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ミラノの機械展は主に家具などの加工機械が多く、イタリアの巨大メーカーがメインになる展示会です。

今回残念だったのは、イタリアのビエッセ、チェフラ、ドイツのホマッグなどのビッグプレイヤー達が不在だったこと。自ずと会場の規模も縮小していました。

コロナ禍とあって来場者もやや少なく、日本人もまばら、中国人はほぼ皆無。コロナ以前に戻るにはまだまだ時間がかかりそうです。

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唯一機械メーカーとして存在感を出していたのはSCMグループ。

スライドソーに新たに開発された安全装置をつけた機械が大々的に発表されました。

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ノコ付近で指を感知したらノコが高速で下に落ちます。この種の安全装置は他メーカーでも相次いで発表されています。

まだ金額は張りますが、作業者の安全を考えたら安いものだと思います。日本でもこの機械がスタンダードになるべきですね。

展示会に行った後、個別にメーカーさんを訪問しました。ポストコロナの世界では、大勢を集める従来の巨大な展示会を開くよりも、それぞれのメーカーで個展を開くのが流れの一つになるのかなと感じました。

北欧へ出張してきました。
一週間の滞在。
毎日快晴の天気に恵まれました。

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今回はスウェーデン→デンマーク(一泊しただけ)→フィンランドの機械メーカーを訪問。

ところで、どこもマスクの着用は皆無でした‼︎
最初のうちはマスクをすることに慣れすぎて、マスクをしていないと何か忘れ物をした気になりますが、数日もすると慣れました。なぜマスクをするのかもう一度ゼロから考えた方がいいかもしれませんね。マスクの無い生活全く違和感ないですよ。

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VKバーカー初期型VK10↑

フィンランドでは弊社が代理店を務めるVK社を訪問。

納期はおよそ一年半。
工場内は部品や資材でカオス状態。
いつも綺麗に管理しているVKにしては珍しい。

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大型バーカーが所狭しと並んでいました。

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部品の在庫は過去最高でしょうか。
棚に入りきれません。

生産もパンパン、かつてはオートメーション化を他社に先駆けて進めていたVKの工場も老朽化が進み、実は現在工場を増設、合理化する計画を立てているようです。

ウッドショックは日本のみならず世界的な潮流です。しかしながら、製品がダブつき始め価格は下降傾向にあるようです。

ロシアの影響がEUでは非常に強くエネルギー資源の問題が深刻なようです。フィンランドでは電気の価格が従来の10倍にまで上昇しています。これから厳しい冬を迎え人々はみな不安を抱えていると言っていました。

それにしても、様々な問題を抱えている北欧の国々も、生活は相変わらずゆったりまったりしていて、時間がゆっくり流れているのを感じます。

自分の時間をとても大切にしている。理想の生活がここにはあると感じました。

ドイツから日本へ帰る飛行機のルートは、行きとは違うルートでした。

行きは、北極圏を通り越す北ルートでした↓
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帰りは、南ルート。
やはりロシアを避けて、下からトルコ→中国を通って日本に向かいます。

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ウクライナの下の黒海を通り抜けます。
ニュースでよく見る戦闘地がすぐそばに感じます。

一刻も早い終結を!🇺🇦🇺🇦🇺🇦

ヨーロッパに行くのにもう制限はありませんが、問題は日本に帰るとき。日本はまだ水際対策しっかりやってます。

帰国時の飛行機に乗る際に、PCRの陰性証明書を求められます。ドイツ出国の72時間前までのテスト結果が有効です。

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フランクフルト中心街のキレイなショッピングセンターにひっそり佇むPCR検査センター。

今では街の至る所で検査を受けられます。予約もネットで簡単に出来て、日本人旅行者用のコースもあります。要は日本語で証明書を作成してくれます。

検査は、鼻と口の両方に突っ込まれました。検体“混合”という分類ですね。いつやっても嫌なものです。

あとは祈るばかり「陰性で無事帰れますように…」

テスト結果はメールで来ます。
“NEGATIV” (陰性:ドイツ語)
よかった!

次はアプリで日本帰国へ向けて準備です。昨年隔離された時にお世話になったアプリ”My SOS”にまたお世話になります。

①ワクチン接種証明書
②PCRの陰性証明書

この2つの証明書を用意し、アプリの手順に従って書類を添付して審査してもらいます。

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手続き中も審査中も画面はずっと赤のまま。

そして数時間後…

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画面が青に変わった!これで審査完了です。

飛行機の搭乗から日本の入国手続きまで、この画面を見せると優先的にスムーズに事が進みます。

無事帰国です!
昨年は10日間の隔離を経験しましたが、今回は検疫がかなり緩和されていました。日本人にとってはコロナ以前と変わらず旅行できると思います。ただし渡航先でコロナに感染しなければ、、、ですが。

外国人の入国は依然厳しいです。他国同様に水際対策を早く緩和して欲しいものです。

ドイツに行ってきました。アフターコロナのヨーロッパはどんな感じなのでしょうか?

現在ドイツへ直行便で飛ぶとなんと15時間かかります!ロシア上空を避けて飛ぶからですね。通常より3時間プラスですね。

どのルートを通るかというと…

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北極圏の真上を通過!

正確にいうと、ベーリング海峡をすり抜けて、グリーンランドを通って、大西洋をまたいでヨーロッパ、というルート。昔の“アンカレッジ経由“みたいな感じか。

現在ドイツ入国に必要な書類は何一つありません。ちょっと前まではPCRの陰性証明書が必要でした。

気になるマスクは?

基本的にはマスクをしている人はほとんど見かけません。ただ電車や地下鉄など交通機関を使用する際はマスクが必要。義務らしいですが、付けていない人が大半でした。

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日本では考えられない光景で一瞬戸惑いますが、一度外してみると解放感に満たされます〜

マスクを常時している日本も感染者増えてきましたね。マスクって本当に必要なんでしょうか。そろそろマスク要不要議論始めないと⁈

先日納入させていただいた機械の点検に行ってきました。

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イタリアPADEのCNCワークセンターです。
モデルは『べロックス』。
2テーブル仕様。

今年の春に価格の改定があったのと同時にモデルチェンジもしています。前のモデルと比べると二回りくらい大きくなっていますね。

べロックスはスピンドルヘッドがユニークです↓

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7.5kwのダブルスピンドルが十字に2個組み合わさった形。計4個の刃物を同時に使うことができます。

片持ちですが、今までトラブルを起こしたことはありません。コンパクトなのでヘッドの取り回しも楽です。

このお客様は、すでにPADEのNCを一台使っていただいており、生産の拡大を目的にともう一台PADEをご購入いただきました。

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手間の機械が一台目のPADEです。モデルは同じ『べロックス』ですが、テーブルは一台仕様です。(奥にあるのが今回の新しい機械です)


2台目もPADEを選んでいただきありがとうございます。PADE2台体制でますます生産が上がることを願っております!

オミクロン株の出現により、日本の水際対策が一転、極端な対策強化に走りました。

一方、私の隔離生活は終焉を迎えました。

帰国後10日目の自主待機の前日、入国者健康確認センターよりメッセージがありました。

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10日目にPCR検査を受けて陰性証明書を提示すれば、14日間の待機期間が10日間に短縮されるというもの。検査費用はもちろん自費です。

ちなみに、PCR検査費用というのは保険適用外で高額です。かつて旭川で受けた時は、27000円。日本出国前に上野の雑居ビル(⁉︎)で受けた時は、英文証明書込みで25000円。今回10日目に受けた成田空港のPCR検査は、なんと30000円!ちなみにイタリアでは、90ユーロ(130円換算で11700円)、良心的なお値段でした。

10日目の朝検査を受けて、夕方陰性の証明書をいただきました。

早速“MySOS“のアプリで申請手続きをします。アプリの指示に従い、陰性証明書を写メして添付して完了です。

数時間後アプリから隔離期間終了のお知らせが来ました。

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晴れて隔離生活から解放されました!

初めての自主待機生活、もう二度とすることはないと願いながら、貴重な体験になりました。そして、今後外国のお客様を迎えるにあたっても、自ら体験しておくことは大事なことだと思っていました。

日本の水際対策に関しても、他国と比較することができました。「岸田さんは前政権と比べて、判断が迅速だ」「日本の水際対策を高く評価する」という意見がありますが、私は極端な“鎖国政策”には反対です。

日本の国籍を持っていてもいなくても、まずは入国は認めるべき。その上で、入国前の滞在履歴から感染レベルを判断し、さらに本人の健康状態を客観的に診断した上で、隔離や待機なりの期間の条件を設けるべきだと私は考えます。

今の日本は他国との貿易の上に成り立っています。自給自足で自立して経済が成り立つ国ではありません。今一度世界の中の日本の立場を考えるべきだと思います。

それにしても… ようやく解放されて、アプリから毎日数回来る”監視の目“がなくなってホッとしました。普通の生活に戻ります!

*現在のところ10日間の待機期間短縮はなくなり14日間に戻りました。
*もし今イタリアから帰ってきたら、6日間政府指定機関での待機+8日間の自主待機になるそうです。あぶなかった…

長~い隔離生活も後半戦を迎えていますが、もう消耗戦です。早く解放されたい...

そもそも、14日間(PCR検査次第で10日間)も隔離されるつもりはありませんでした。(もう文句しか出ない!)ニュースで「11月8日から待機期間が3日間に短縮!出張ビジネスマンに朗報!」と今月初めに放映されました。

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これを受けて、よし!出張だ!と言って日本を出国したのが11月10日でした。

「今日から3日間に短縮」
これに踊らされました。
実際にこの日(11月8日)に入国できた人はいないはず。今日現在もいないはずです。

なぜなら、その手続きの実態はとても煩雑で超スロー。

私の経験が少しでも同じことを考えている人の参考になればと思い書き残します。

まず、11月8日現在では行政も準備が全く整っていませんでした。
この報道がされた際、我が国首相は外遊中。岸田さん、誰に何を言われたのか、「日本の水際対策はあまりにも遅れている!」とでも言われたのか(推測)、急な政策転換を発表しました。一方で行政の現場は岸田さんの発言を実行するのに慌てふためいたように感じます。

11月8日の週の段階では、どの省庁が窓口になってどのように手続きするか明確ではありませんでした。唯一手続き書類を公開していたのが(私が知る限り)、なぜか”内閣官房庁”でした↓

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上記のようにたくさんの書類を作成し提出する必要があります。

①”受入責任者”が必要
3日間に短縮する際、まず”受入責任者”と言って帰国者の行動を帰国時から14日間に渡って責任をもって管理監督する人を任命する必要があります。私は既に日本を発っていたので、弊社の経理担当者に受入責任者になってもらいました。必要書類を全て整えてもらいました。

②”管轄省庁”がわからない
この政策の難関の一つは、受入責任者の管轄省庁に問合せや書類の提出を行うことです。”各省庁窓口一覧”という書類がダウンロードできるのですが、ここから自分の会社の管轄省庁を探します。警察庁、金融庁、…経産省、国土交通省…改めていっぱいある。改めて、コーエキの管轄省庁はどこ⁇ちょっと戸惑います。農林水産省か?金融庁にも多少はお世話になっている…正解は、経産省でした。弊社の担当は、経産省の産業機械課さんでした。一度問合せをするととても親切でメールでしっかりと対応して頂きました。

③急にオンライン手続きへ
11月10日に出国して、10日後には帰国の予定でしたので、迅速に書類を揃えました。実に書類を提出したのが11月15日。「よし、完了!短縮3日間だ!」と思っていたのも束の間、経産省の産業機械課さんから連絡。

「11月17日に申請システムが立ち上がります。つきましてはシステムを通じて申請をしていただくよう…」

Gビズアカウントを使ってオンラインで申請すれとのこと。慌てて11月17日に申請し直します。担当の方からは、11月15日での申請は有効です、と回答は頂きましたが既に政策変更からすでに10日は経っています。そして、私の帰国は数日後…

追い打ちをかけるように、「手続きには3週間程度お時間をいただいております…」

「は?…絶対に間に合わない⁉」

帰国まで弊社の担当には再三にわたって審査状況を問合せしてもらいましたが、帰国当日になっても何の回答もありませんでした。

④水際対策問合せ窓口
何の回答もないので、強制的に14日間の待機へと至ったわけです。しかし、これで諦めるわけにもいかず、しかも弊社の社員がまだ帰国していないこともあり、何度も電話で問合わせを試みました。

が、経産省の水際対策窓口の電話は一度もつながりません。1週間、毎日数十回電話掛けましたが、全くつながりません。


数日に渡って作り上げた書類はどうなったのか、審査は有効なのか、もう無効になってしまったのか、何かしら回答があってもいいのではないでしょうか。

日本の行政は…と文句を言うのは好きではありません。が、こちらも必死で海外で仕事して、きちっと書類も提出しています。もう少し真摯に対応していただきたいです。

日本に帰ってきたら”隔離”されるとか、”自主隔離だ”と言いますが、国は”待機”という言葉を使います。絶対に”隔離”という言葉は使いません。

検疫で渡された書類↓
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原則「14日間待機してください」と言われます。私の場合は自宅に帰ることができないので、成田空港近くのホテルで待機することにしました(もちろん自費!)。

ホテルでも待機者として特別扱いを受けます。宣誓書にサインをし他者との接触を避けるよう注意されます。お部屋の掃除は原則なしですが、必要に応じて清掃してくれます。私は3日に1度清掃をお願いしています。

待機期間中毎日やらなければならないことがあります。空港の検疫でインストールしたアプリ「MySOS」を使います↓
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①健康状態報告
毎朝起きたら、二つの質問に答えて健康状態を報告します。
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②現在地報告
毎日複数回、下記メッセージが来て、現在地を報告します。
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指定した待機場所にちゃんといるかどうかの確認ですね。

③ビデオ通話への応答
毎日ビデオ電話が掛かってきます。人からではなく、自動応答↓

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黙って30秒間... 
位置の確認と、背景の確認もしているんだとか。

もしこの確認事項や報告を怠るとどうなるか?というと、名前が公表されるそうです。罰則はなし。したがって強制的な拘束力はありません。日本の緊急事態宣言が、欧米のロックダウンと違って甘々なのと同じですね。


待機期間中、一番困るのは食事です。
人と接触せずにホテルの部屋でどうするか?

選択肢は限られていて、ホテルのレストラン、ルームサービス、ホテルのコンビニ。私は基本的にはコンビニ通い。3食。あと、自宅からインスタントものやら食料を送ってもらいました、ありがたい。

平日の日中は仕事でなんだかんだ忙しくしていますが、夕方からは暇を持て余してしまいます。思いがけずテレワークを実体験中です。

成田空港に到着。
日本の水際対策の最前線。
飛行機を降りても自由に行動することは許されません。

飛行機を降りると、係員が一人待っていて、搭乗者全員まとまって動くよう指示されます。学校の遠足のように行列になって、誰もいない広い空港内をひたすら歩いていきます。

ここから色々な手続きが待っています。

①必要書類の提出
宣誓書、健康チェックシート、待機場所等々の書類への記入を求められます。たくさん書類がありすぎて途中でわけわからなくなります。でも大丈夫!”おもてなし”の国ニッポン、常に職員さん(おそらくバイト)がそばにいて補助してくれます。記入漏れなどもすぐにチェックしてくれる。日本は優しい国だと改めて思いましたよ。

記入した書類と、ワクチン接種証明書、PCR陰性証明書を提出。フィンランドで足止めされたイタリア語の陰性証明書は大丈夫か…⁈不安がよぎります。

でも、職員さん「これ有効です‼」と言ってくれました。ホッ。

②PCR検査
次に、PCR検査を受けます。サンプルは唾液。ちなみにイタリアでは鼻からのサンプルしか認めてくれません(鼻は痛い!)。

結構な量の唾液を求められます。隣のおじさんは、唾液が出なくて必死でしたよ。

それにしても、日本に入る前に海外でPCR検査を受けてきたのに、日本に入ってまた検査を受けるのはちょっと理解しがたい。どちらか一つにすべきだと思います。入国するために2回もPCR受けさせるのは世界でも日本だけですよ。

③アプリの確認
PCR検査の結果を待つ間にもやることは色々あります。続いては、自主隔離期間に必要なアプリの確認です。”MySOS"というアプリを入れます。このアプリで、現在地情報、健康状態の報告、待機場所の登録を行います。要は、”監視”されます。

④メールアドレスの確認
流れ作業で次々と確認作業が行われます。メールアドレスも登録され、メールがちゃんと届くかの確認もされました。メールアドレスがどのように活用されるかは不明ですが…

⑤その他
他にも手続きが続きました。書類たくさんあって、正直今となっては覚えていません。

⑥PCR検査結果
最後に、PCR検査の結果をもらって終わりです。
もちろん、陰性です↓
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こんな陰性証明書です。強制的な検査なので費用は掛かりませんでした。

ここから先は、いつもの帰国の流れです。
パスポートコントロール→荷物ピックアップ→税関
税関では珍しくカバンを開けられました。税関職員相当暇だったか。

自主隔離のため私は成田のホテルに泊まります。

自主隔離者は”公共交通機関”は使ってはいけません。
そこで、隔離者専用のバスがあるんです↓
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公共交通機関を使わないで、例えば自分の車で空港から自宅まで帰れる人は、自宅に帰って待機することが可能です。島に住んでいて、本土と橋でつながっていない人たち、北海道民はどうやっても帰ることができない!車でフェリーで、と考えましたが、フェリーは公共交通機関なのでダメなんです。

最後の手段は、津軽海峡を泳いで渡るしかない…⁉
遠泳の練習して次の出張に備えます 笑


さて、長い長い隔離生活の始まりです…

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