家具工場には、”コッピング”という名の機械があります。全ての家具工場にあるわけではなく、イスやテーブルの脚を作るいわゆる”脚物”を作る工場に多くみられます。

こっぴんぐ”という言葉を初めて聞いた時、頭の中は「???」。何のことなのかさっぱりわかりません。

英語なのだろうと、綴りを思い浮かべてみますが、やはり「???」。
"Copping"? "Cupping"? そんな単語、英和辞典に載っていません。

日本語にすると、”倣い旋盤”と言うらしい。

木工機械用語集によりますと・・・
”複数の加工材の取付け軸とモデルの取付け軸をそなえ、両方を回転させてモデルに密着させたトレーサと刃物とを同一の刃物台で連結させ、一回のセッティングで複数の加工を行なう木工旋盤。加工材の取付けは、通常水平式とするが、垂直式タイプもある”

つまり、”コピーする”という概念から生まれた言葉らしい。
正解は、「COPYING」。
本物の英語なのか、和製英語なのかはわかりません。

くだりが長くなりましたが・・・ お客様の工場に、最新の”コッピングマシン”をこのほど導入いたしました!

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何が最新かというと、まずは”倣いのモデル”がありません。
従来のコッピングは、モデルをその形に沿って倣う必要がありました。
製品の数だけモデルもあることになります。

この最新コッピングは、モデルが必要ありません。
倣いモデルの代わりにが、三次元CADのモデルデータです。
CADデータをNCプログラムに変換し機械を動かします。

それでは、加工をちょっと見てましょう。
加工前↓ 材料を機械にセッティングします。
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加工スタート!
勢いよく回転する材料を刃物で削っていきます。

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角材の角張った個所が削れて丸みを帯びてきました。
”脚”っぽい形になってきましたね。

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加工終了!↓
加工前と比べてみてください。
見事な仕上がりです!

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この機械、旋盤加工だけではありません。
通常のNCルーターと同様の5軸加工も可能です。
さらに刃物交換ができるATC装置付き。

試運転が完了し、あとは本格稼働を待つばかり!
バリバリ加工している姿を見るのが楽しみです。