北の木工機械屋さん

北海道から世界を駆けるコーエキ社長のブログ  仕事のことからプライベートまで何でも記録しよう!

2016年10月

モスクワ最終日に雪が降りました。
昨日までの陽気が嘘のようです。
ロシアの厳しい冬を予感させます。

(ホテル前)
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時間を惜しんで研修プログラムをこなしていきます。
今日はトラムに乗って移動です。

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同業の木工機械ディーラーを訪れました。

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1926年製のアーテンドルフのスライドソー。テーブルのスライド部の作りは 今も昔の構造そのままだそう。

他にも色々なメーカーの機械を取り扱っているようです。
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丸鋸は、日本の天龍製鋸さん。
丸鋸の評価はここでも高かった。


約一週間の研修旅行。同じメンバーで朝から夜遅くまで よく話し合いました。同じ木工機械業界に身を置き お互いに切磋琢磨できる良き仲間。そして時にはライバル。情報を共有し、将来のこの業界の発展を誓います。

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今回はロシアの表面のほんの一部を垣間見ました。次また来る機会があれば もっと深くロシアを観察し 多くのことを知りたいと思います。

団体の研修旅行では 移動に専用バスが用意されますが、今回は参加者数も少ないので ほぼ全て地下鉄を利用しました。

(地下鉄の表記はロシア語のみ!)
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参加者全員モスクワは初めてなので 人に聞きながら 右往左往。珍道中ありの楽しい研修になりました。

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地下鉄の駅はどれも芸術的。

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どの駅に降りても 人の心を落ち着かせる雰囲気を持っています。そして豪華。

モスクワに来て 驚いたこと、それはゴミが落ちていないこと。通りにも 地下鉄にも 建物内の隅々まで。東京ディズニーランド並みに清掃が徹底されています。落書きもない。

日本に来た外国人が日本は綺麗だ、とよく言いますが、それにも増して ロシアは道徳的にも綺麗だと思います。

(電車は古いが 中は綺麗)
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家具工場を一軒訪問しました。
(建物も外見は古いが 中は綺麗)
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ショップやデパートの店舗什器を主に製作していました。
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オーナーさんは、リーマンショック時に無職になり、ゼロから会社を起業した熱血的な経営者。基本的に休み無しで働いているそう。でも人は温かく、従業員を大事にしているそうです。


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ロシアの人はみな親切でした。今回の旅では たくさんのロシア人に道を聞いたり 地下鉄の駅を聞きましたが、ほぼ100%の人が親切に一生懸命教えてくれるんです。英語が喋れる人はほとんどいませんが、身振り手振り伝えてくれました。

ロシアの印象が大きく変わりつつあります。

業界団体の研修旅行で ロシアはモスクワ に来ています。
ロシアは2回目、モスクワは初めての訪問です。

私が 初めてロシアに行ったのは およそ10年前。
極東ロシアだったので、ロシアに対するイメージはあまり良くありませんでした。暗い空港、悪い治安、単一色の集合住宅、物がないスーパー、ボロい車両、貧富の差、無表情な人々…

今回の出張で、ロシアの新しい一面を探したいと思いました。

まずは、モスクワの木工機械展『LESDREVMASH』(読めない…)を訪れました。

奇抜で超高層ビルに囲まれた展示会場。
(えっ!これがロシア‼︎)
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田舎の小さな機械展だろなぁと勝手に想像して行きましたが、予想に反する大きさと 展示が整然として綺麗な印象を受けました。

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この展示会では、日本を代表する木工機械メーカー17社が「ジャパンプレミア」🇯🇵と称し出展しました。

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日本色をさりげなく 美しく飾った日本のブース。日本のものづくりの技術力を披露する絶好の機会になったのではないでしょうか。多くのロシア人が各ブースで熱心に話し込む姿が見られました。

国ごとにブースをまとめて出展しているようです。普段は競合していても、このロシアの展示会では一致団結、オリンピックの様な催しにも見えます。

イタリアのホール🇮🇹
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ビエッセ、SCMはここでも集客力は強大です。

この展示会で中心的な役割を果たしているように見えます、ドイツのホール🇩🇪
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ロシア人からも信頼が厚いドイツの機械。
ちなみに モスクワを走る自動車のベンツ率はかなり高かったですよ。(レクサス人気は次に高いかな)

フィンランドのブースも力が入っています🇫🇮
我らがVK社は、ホールの中央に陣取って存在感を出しています。

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ロシアの展示会なので、やはりロシア人のユーザーが中心。ロシアのディラーがメーカーを担いで出展するケースも多々見受けられました。

英語が通じない。でもロシア人はとても親しみやすい。わからないのに ロシア語で話しかけてきます。ロシア人は"優しい" 、そんなことを感じさせる場面によく出くわしました。

ロシアの景気は良くない。前評判は 活気がないのではないか と聞いていましたが、実際に行ってみて 話を聞いてみると、今は上り調子が続いている様でした。

"田舎の小さな機械展"と思っていましたが、予想に反して国際色豊かで大きな展示会でした。日本の名古屋の展示会の4倍は優にあるでしょう。ミラノの展示会より、ニュルンベルクの展示会より 大きな展示会だと思います。

エストニアのタリンからバスで 3時間半 東南へ移動。
ロシアとの国境近く。
新しい製材工場を 訪れました。

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年間原木消費量20万立方。
長さは3mのみ、18cm以下の小径木のみ。

VKバーカーはどんな仕様になるでしょう?
今までの勉強の成果を実地で学習します。

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モデルはVK5044。
コンビバーカーと呼ばれるダブルローター、エアシール仕様。

前後のコンベアで徐々に加速していき、バーカーに投入される時には 木口と木口がくっついて丸太が送材されます。

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製材ラインは毎分200mオーバーが普通になった昨今、VKバーカーはまだ毎分150mがやっと。でも木口をくっつけて材間のギャップを無くせば 十分製材ラインに間に合うんですね。

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製材ラインもソーターラインもシンプルなレイアウトでした。
丸太一本から側板が2枚、主材も2枚のみ。
あとは チップキャンターでチップにされます。

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帰りのバスも 3時間半の長旅。

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各国の木材業界と製材機械の状況をそれぞれ発表し、皆でディスカッションしながら帰りました。ここでも熱い議論が交わされました。そして、いつしかビールが用意され、宴会状態になっていましたが、、、


数年に一度 VKの代理店会議が開かれています。世界各国のセールスマンと話をするのはとても刺激になります。

日本の代表として参加するには 日本のことを正確に伝えることが任務です。欧米の人の話には説得力があり 曖昧な表現はありません。そして直球ストレートに伝えます。見習うべきこと多々ありました。

次回をまた楽しみにしています。

朝からVKセミナー、バーカーのお勉強です。
夕方までびっしり座学で詰め込みます。

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代理店の顔ぶれはまさにインターナショナル。
フィンランド、スウェーデン、イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、ポルトガル、ポーランド、ラトビア、ルーマニア、ロシア、シンガポール、オーストラリア、アメリカ、アルゼンチン、そして私 日本。

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セミナーでは、VK社のエンジニア達が各専門分野の技術的なプレゼンを行います。

インターナショナルな会議は熱かった!
人の話を遮って誰かが喋る、それを遮ってまた誰かが喋る。
いつの間にか話が別のトピックに移って行ったりする。
シャイなフィンランド人技術者達はタジタジです。

日本人の会議って静かですよね。
こんな国際的な会議に 私もカルチャーショック受けました。

新しいバーカーも発表されました!
来年のハノーバーの展示会にお披露目の予定です。
お楽しみに!

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セミナー後、ヘルシンキ港からフェリーで エストニアに渡りました。
フィンランドとエストニアは経済的な交流が深く、両者にとって大切な航路です。フェリー会社が数社、頻繁に船を走らせています。航海は約2時間。税金が高いフィンランド人は 税金の低いエストニアで 酒やタバコを買い込んで帰って来ます。エストニア人はフィンランドへ仕事を求めて行くようです。

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エストニアの首都タリンは、ここ15年間で急速な経済成長を遂げています。農業主体の田舎の小都市でしたが、今は町の中心にはモダンなビルが立ち並び、郊外の農業地帯は工業地帯へと変遷を遂げています。

古い街並みが色濃く残るタリンの旧市街。
"ハンサ同盟"の影響でドイツの雰囲気がある街です。ハンサ同盟は、中世に北ドイツやバルト海周辺で貿易で経済的支配を作り上げました。旧市街は観光地化していますが、明らかにロシア支配時代の建物とは違い、当時の経済的な豊かさを感じさせられました。

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夜は旧市街の古いレストランでエストニア料理を頂きました。
音楽あり、イベントありの楽しいひと時でした。

写真中央は VK社の社長。
今夜は一晩エストニアのロード(君主)に任命されました…

フィンランドのVK社に来ています🇫🇮
世界各国にあるVK社の代理店が一堂に会する代理店会議が開かれました。

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この時期のフィンランド 空はどんより、気温も北海道より低い。

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まずはVK工場ツアー。

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相変わらず 慌ただしく 忙しく 機械の組み立てが行われています。
写真はVK8000シリーズ、2ローターのバーカーです。
速度は 毎分150mを保証しています。速い!

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スペアパーツ充実しています。
カゴ車の減速機 全て揃っています。

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刃物アームもいつでも出荷OK!

ちょっと観光に…
VK社の近くの石灰岩鉱山を訪れました。

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地下100mまで降りることができます。
もちろん今でも石灰岩の発掘が行われている鉱山です。

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今日のディナーは地下100m!
美味しいフィンランド料理と共に夜は更けていきました…

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