『君たちはどう生きるか』
池上彰さんがおススメしていたので読んでみました。

将来を考える子供たちに向けて書かれた本だと思いますが、純粋な心を失った大人が向き合う本、、、かもしれません。

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最後まで読んで、あとがきを読んで知りました。戦前に書かれた本だと。当時の時代背景、軍国主義に突き進んでいく日本の状況を想像しながら読むと面白いかもしれません。

太平洋戦争が始まる前の1935年に発行されましたが、戦争が始まった1937年から終戦まで出版が禁止されました。いわゆる情報統制です。表現の自由が失われた時代が日本にもありました。

今のなりふり構わぬ暴挙を繰り返すロシアの現状に重なります。

この本の主人公コペル君はこう言って本を締めくくります。

“僕は、全ての人がお互いによい友だちであるような、そういう世の中が来なければいけないと思います。人類は今まで進歩してきたのですから、きっと今にそういう世の中に行き着くだろうと思います…”

“人類は進歩してきたのですから…”
実は人類は進歩してないかもしれません。少なくともこの本が書かれてから90年が経ちますが、何も変わっていません。いつになっても私たちは戦争を繰り返すのですから。